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グッドラックららばい

平安寿子著「グッドラックららばい」を、読みました。とても面白かったです。今、家族を書いた小説は多いけれど、これはちょっと違う視点で書かれている感じがしました。

ある日、唐突に母親が家出します。その事態に対して、夫も長女も、平然と受け入れます。次女は泣いたり怒ったりしますが、それも、せっかく憧れの高校に受かったというのに、自分の立場はどうなるのか、と言う自己中心的な理由です。

すぐ帰るかも知れないと思っていたのに、母親は延々と帰りません。でも、この残された家族は、マイペースを守り、決して破綻しません。夫はすべてを無いことにし、少し嬉しそうに家事の分担を決めたりし、長女はあくまでも自分の快楽を追及し、そして次女は彼女の理想である、お金持ちになる道に邁進します。

小説の中で、それぞれの立場にたった心情で、物事の流れが語られます。その、あまりのマイペースぶりは、なんだか笑ってしまいます。愛情が全くないかといえば,そうでもなく,だからこそ家族であり続ける一家。すごく変わっているような、当たり前といえば当たり前のような。

結局、最後は大団円。これでいいのと、騒ぎ立てるのは一家の面倒を見てきた、叔母だけなんです。笑えました。

家族といっても、個人の集まりであると言うことを、ある意味さわやかに提示された感じですね。でも、それでも、他人とは違うつながりはあるんです。べたべたする関係は理想ではないんでしょう。笑った後、少し考えさせられる、そんな小説でした。

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コメント

私が突然家出したらどうなるかしら?って考えてみたんだけど、たぶんなんとかやってくわよね。一番アタフタするのは夫かも・・・

そろそろ家族のあり方も昔と違う見方で考え直す時期かも知れまいわね。
家族の関係も年とともに変化するわね。
べたべたした関係はいやだけど他人のように知らん顔はできないし。つかず離れず、介入しすぎないように、だけど力になれるときは力になりたいし、なってもらいたいし・・・・

投稿: ちまき | 2006年8月24日 (木) 12時34分

☆ちまきさんへ

自分が家出なんて考えなかった・・多分、きっと、大騒ぎしてすごく困ると思う。と言うか、思いたいですね。どうなんだろう?
ちまきさんのおっしゃるような関係は理想的ですね。
いつも、べたべたしては、うざがられているの。そろそろ、クールにならなくてはと思ってはいるんですが。だから、この小説は、ちょっと、新鮮でした。

投稿: めろん | 2006年8月29日 (火) 22時39分

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