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認知症の今

昨日、NHKで認知症の現状を放送していました。

義母が昨年の5月ごろ、大学病院の老人課で、アルツハイマーと診断されました。それまで、色々おかしい言動があったので、受診したのですが、やっぱりと言う感じでした。診断は、問診、CTやMRI,記憶力や判断力のテストによるものでした。そして、アリセプトという薬を処方されたのですが、まず、2週間の投薬で副作用などの様子を見て、それから本式に服用すると言う段取りだったのですが、頭痛などを訴えて続けて服用してくれませんでした。そして、2週間後に病院にいったとき、そのことを話すと、そんな副作用はないはずだけれど、この薬は飲んでも、病気の進行が3ヶ月遅らせるだけのものだから、仕方ないと言うような話。そして、結局それ以来飲んでいないのです。でも、今のところ、アルツハイマーの薬はこれしかないし、ある程度の効果はあるように書いてある本もあるんです。又、ほかで相談しても、そこまでして飲む薬でもないと言うような反応でした。私はあまり会う機会もないのですが、弟の奥さんがよく面倒を見てくれていて、彼女の話では、物忘れなどの症状も段々進んでいるようなのです。そんなわけで、頭を痛めていたので、この番組を見たのですが・・・

番組では認知症の患者さんやその伴侶、医師、枡添大臣なども出演していました。

何より驚いたのは、患者さんたちが、認知症と診断されるまでに、ひどい人は5~6年も時間がかかり、その間、見当はずれの治療を受けたり、まったくなすすべがなかったりした人が多かったことです。もう少し早く診断がつけば何とかなったのではないか、ここまで進まなかったのではないかという悲壮な訴えが相次ぎました。

又、予想外だったのは、認知症の方も、まったく正常に思われる感情や判断力を持っていらっしゃることでした。あるご夫婦は、認知症であるご主人が、インタビュウを受けて思いがあふれて言葉に詰まる妻を、「彼女は上がってしまっているんです。時間はあるから大丈夫だよ。」と励ましているのを見て、なぜか胸が詰まりました.私達は認知症の何がわかっているのかと、自問せざるを得ませんでした。

こんなに、誤診が多いというのも、認知症の専門医が圧倒的に不足していること、そしてかかりつけの医師と、専門医の連携が少しもできていないことによるのです。かかりつけ医と専門医をつなぐ、サポーター医という制度もあるらしいのですが、そのサポーター医という医師もわずか6時間の研修を受けるだけというお粗末さです。

何とかしてくださいという患者さんたちの訴えに対して、医師の方の答えは、いってしまえば、こういう手のかかって報酬の少ない、診療は難しいということです。確かに、専門外でも止むに止まれず、一生懸命勉強されて、対応しようとしている良心的な医師の方も出ておられましたが、それに期待するのは難しいと思います。やはり、行政と医師会などの連携によって、システムを作っていく必要が早急にあると思います。診療報酬などの問題も含めて、今すぐにやっていかなければならないことです。

私が今知りたかった、アルツハイマーの治療のあり方や、薬の効力についてはあまり触れていなくて、残念でした。ただただ、認知症医療のお粗末さだけがはっきり分かってしまったという感じです。今、産婦人科や小児科医の不足や、病人のたらいまわしが問題になっていますが、日本の医療はどうなっているんでしょうか。これはやっぱり、政治的に解決しなければならない問題が根っこにあると思います。認知症に自分がならないと言う保障はありません。この番組を見て暗澹たる気持ちになってしまいました。

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「東電OL殺人事件」

今から10年程前に起きた、この事件はセンセーショナルに報道されましたから、覚えている方も多いと思います。私も、詳しいことは知らないながら、不思議な事件として引っかかっていました。

何年か前、私の好きな作家、桐野夏生の「グロテスク」と言う本を読みましたが、この事件がモデルになっていて、(ほかに、オーム真理教なども絡んでいて、すごく惹きつけられました)とても強烈な印象を持っていました。

先日、図書館でこの本を見かけたので、借りてみました。佐野眞一さんの力作です。

彼は裁判をすべて傍聴し、現場に足を運び、関係者にインタビューもして、丹念にこの事件を追っています。そして、その中で、被疑者であるネパール人のゴビンダが無実であることを確信し、面会したり差し入れなどもして、支援しています。

本の大半はゴビンダの無実を証明する事実が丹念に書かれていて、そこにはネパールと言う国、そこから稼ぐためにやってくる人々の実態が書かれています。また、日本の警察の予断に基づく強引な捜査や裁判のいい加減さなども、呼んでいると腹が立ちます。無実で言葉もあまり通じない異国の牢獄に3年も拘束された被疑者には同情の気持ちも持ちました。

肝心の事件ですが、当時東電というエリート企業の有能な社員であった泰子が、退社後は売春をしており、その挙句空きアパートの一室で殺されているのが見つかったと言うものです。その昼と夜の落差、陳腐な言い方ですが、心の闇が知りたいと思わずにいられません。

彼女の両親は高学歴で、父も東電に勤めており、亡くなる間近まで、順調に出世していました。彼女も高校から慶応に通い、父が夭折したあと、東電に入社します。彼女は大変頭がよく且つ努力家で成績もトップクラスだったようです。入社後も何本も論文を書き、それが入賞したこともありました。父親を非常に尊敬し、誇りに思っていたそうです。又、潔癖で、異性との交際もなかったようです。ファーザーコンプレックスの気味があったのではないかと思いました。父の死後は、一家の大黒柱としての強い意思も示していましたし、そのせいか金銭には非常に細かかったようです。けれど、彼女がこんなことをした頃には十分な収入があり、妹も社会人として働いていたのでお金のためとは思えないのです。

しかも、彼女のやっていたことは、ただの水商売から始まって、事件の頃には円山町(渋谷のホテル街)の道端に立って、客引きをし、どんな客でも厭わず、ホテルはおろか、駐車場の暗がりでも売春をしていたと言うのですから、背筋が寒くなる思いがします。

この本でも、その理由はわかりませんでした。佐野さんは彼女が、自分を貶めたいと言う衝動があったのではないかと言っていましたが、私もそうとしか考えようがないと思いました。しかも、彼女は自分に課すように、日に4人の客をとり、終電では必ず家に帰っており、その行動を几帳面に手帳につけていました。まるで、仕事のように、義務のようにです。何故なんでしょう!考えても何もわかりません。ただ、非常に痛ましい思いがします。彼女には普通の女性のささやかな幸せは一時もなかったし、そんな自分をどうするすべもなかったのではないでしょうか。悲しく、怖い事件です。

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「殯の森」

昨日、BSで前から見たいと思っていた「殯(もがり)の森」を見ました。

Photo 河瀬直美監督で、カンヌで特別賞を取った作品です。

ある老人施設で働く真千子と、33年前に妻を亡くした認知症のお年寄り、しげきの物語と言うか、心のふれあい、と言うよりもっと激しい二つの心が一つになる瞬間が描かれていると思いました。真千子も子供を亡くした空白をかかえていて、それが、思わぬ展開を経て、ひとつになるのです。

あまり、説明をしても無駄ですね。見るしかない、そんな作品です。私はその二人の心がひとつになる瞬間を見たと思い、感動しました。

一緒に見ていた、夫は、「ついて行けないなぁ。」と言う感想。息子は、途中から、うつらうつらしてたみたいです。確かに難解な作品ではあると思いますが。

映像もとてもきれいでした。森や畑の緑、そこを通っていく葬列。森の中の荒々しくて、でも優しい自然。まだ、日本にもこんなところがあるんですね。

でも、この作品が、世界の場で評価されたのは、国が違っても共通する、「心」が表現されていたからだと思うんですが。

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お正月と言っても、もう3日ですが・・

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明けましておめでとうございます。皆さんはどんなお正月をお過ごしなんでしょうか?

暮れには私にしては気を入れてお掃除しました。今年からごみ収集も有料になるので、それをはずみに、いっぱい物を捨てて・・本当にあとからあとからゴミが出て、今までの生活を反省し、疲れました。今年は夫も障子張りやガラス拭きなど手伝ってくれて、嬉しかった。でも、照明の掃除をしてくれたのはいいけど、ばらばらにしてしまって、直そうとして破壊。あわてて買いにいったけど、適当なのが見つからず、裸電球でお正月を迎えています。まぁいいけど。

御節は、洋風のをネットで購入。伝統的な御節、私は嫌いじゃないけど、皆見向きもしないから。味はまあまあだったけど、もう飽きました。あとはお雑煮と、お煮しめぐらいしか作らなかった。

そうそう、上の写真は1日に行った近所の神社。初詣に行こうといっても、皆乗り気でなく、結局息子が付き合ってくれました。おみくじ引いたらなんと大吉でした。大吉なんてすごく久しぶりだったので、嬉しい~!今年はいいことあるのかな。

さて、いまさらですが、去年は色々ありました。息子が社会人になり、娘も転職しました。義母の行動がおかしくなり、アルツハイマーの診断。それに伴い、色々困ったこともありました。頭が痛いです。それから、私の母が5月に心臓の手術をし、暮れに有料老人ホームに入りました。ここ2年くらい色々見て回ってはいたのですが、まだがんばると言っていたのですが、いよいよ足腰も弱ってきたし、病気もしたので決断したようです。子供が見てあげられればいいのですが、なかなか難しくて。でも、頭ははっきりしているし、もうすっかりなじんでお友達も沢山できたし、良かったと思っています。そこには偶然、私の大学の教授だった方もいたり、母のお友達の妹さんもいたりして、縁があったのかも。場所も、家と実家のちょうど中間ぐらいで、今までどうり週に一度は行ってあげるつもりです。

昨日はその母を子供達が迎えに行って、1泊してもらいました。今日は1日早いお誕生日を祝ってから、送っていきました。今までだと、古くて寒いうちに1人残して帰るのが心残りだったのですが、明るくて暖かいホームなので、私も安心して帰れました。

今年も、家族仲良く、健康ですごしたいものです。そして、できたら、あちこちにいってみたいです。去年もちょっと遊びすぎ・・の声もありましたが、やっぱり旅行はいいな。ちょっと欲張りすぎかしら。

ともかく、ブログも細々続けるつもりなので、これからもよろしくお願いしますね。、

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