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「少年A」この子を生んで  父と母悔恨の手記

予約していた本が来たので、図書館に行った時、この本を見かけて借りました。

最近、無差別殺人とか家族殺人とか、痛ましく且つ理解できない犯罪が多いと思いませんか。大体、殺人という行為が理解を超えています。理解できたら怖いけど。でも、もし子供に何かあったら、別ですが。

この本は、10年位前世間を騒がせた、あの神戸の酒鬼薔薇と名乗った少年による連続殺人犯の父母の手記です。あれも、不可解な事件でした。彼が何故、あんなことをしたのか、知りたいと思いました。野次馬的興味も否定できないかも知れないけれど、私は人間に興味があって、人間を知りたいのです。人間は、どのようにして犯罪を犯すのかも。

読後感は・・虚しく、悲しかった。マスコミは、少年の家庭環境を、良かったと報じる一方で、特に母親の厳しさや愛情不足も取り上げていました。でも、この本を読む限り、両親はどこにでもいそうな普通の人で、教育に関しても特に問題となりそうなことは読み取れないのです。

少年は、三兄弟の長男で、小さい頃弟をいじめるのでよく怒られて(お尻をぶたれたり)していたそうですが、ありがちなことですよね。長子がやきもちを妬くことは、そして弟や妹に当たることは。母親は、勿論、少年を気に掛け、中学校で卓球部に入ったのを喜んで、卓球台を買い込み、一緒に卓球をしたり、少年もそれを喜んでいたようです。成績が振るわない少年にも、無理強いはせず、いいところを伸ばしてあげようとしていたそうです。報道されたような教育ママではなかったようです。

事件に至る前に、床下で猫の死体があったり、(少年の仕業とは夢にも思わなかった)万引きや友達への暴力など、問題行動が続き、両親は胸を痛め、そのたびに謝って回ったり、少年を諌めたりという状況はあったようです。でも、それが殺人にまで飛躍するとは想像もできなかったのです。

切られた首を校門に置かれた子供は、少年の弟の友達だったそうです。顔見知りだったので、ついて行ってしまったと言う事で、「家の子の友達でさえなければ・・」と、悲痛な思いを書いておられます。そのこがいなくなったと聞いて、両親は一生懸命探し回っていたのですが、少年は聴取で、それがおかしくてたまらなかったといっています。

少年は、神経質だったので、大勢の前で話すことがあったとき、母親は「見ている人は皆野菜だと思いなさい」と、言ったそうです。そして、事件後の聴取で、少年は「人間は皆野菜だ」といったと聞き、母親はショックを受けています。まさか、それが母親の発言のせいだとは思えませんが。

両親が被害者にしばらく謝罪をしなかったと言う事で、非難されていましたが、彼らは少年が直にやったと聞くまでは信じられず、少年にあって真実を確かめたい、もっと言えば少年の「やっていない」と言う言葉を聞いて、少年の味方として罪を晴らしてやりたいとの思いがあったということです。(少年は両親と会うことを拒絶していてなかなか会えませんでした)親心として、心に重く落ちる心境ではないでしょうか。

この両親は、完璧とは言えないにしても(完璧な親なんでいるでしょうか?)出来るだけのことはやっていたように思えます。それなのに、何故、少年はこんなことをしてしまったのか?生まれつきの異常者なんでしょうか?  分かりません。

又、無力感だけが残ります。ひたすら自分を責める両親が可愛そうに思えました。そんな子供を生んでしまった両親が・・・

人間って何なのか、又分からなくなりました。

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コメント

この事件に限らず、最近の未成年や20代の殺人事件は怒りも悲しみも感じます。
人の死を身近に感じられなかったり、人の死で残された者の悲しみを知らないから、人を殺してみたい、なんて平気でいえるんだろう。
人間として守らなければならないことを犯し、それによって壊れるものを想像もできない者を、それでも家族と呼ばなければならない、、なんて大きな十字架でしょうか、、、

投稿: まきち | 2008年4月 1日 (火) 11時23分

近頃、また若者の理解できない異常な事件が続発してますね。その異常な事件の最初が神戸の事件だったように思います。

いろいろ言われてるけど、親の育て方だけが原因とは思えない。私はゲームも原因の一つだと思ってるんだけど・・・非現実の世界で遊ぶことが多くなると現実との境がわからなくなってくるのでは。

こんな事件を耳にするとき、加害者の家族、親はもちろん兄弟姉妹のことを考えると心が痛みます。ずっと、事件を背負って生きていくのは辛いでしょうね。

投稿: ちまき | 2008年4月 3日 (木) 20時11分

☆まきちさんへ

同感です。想像力の欠如、現実感のなさを感じます。どうして、そうなったのか、育て方に何かあったのかと思って読んだんですが、分かりませんでした。最近、分からないことが多すぎて。
情報や映像が氾濫する現代社会にも問題があるんでしょうか。昔はこんな事件、なかったような気がしますが。

☆ちまきさんへ

まきちさんと、ちまきさん・・ごめんなさい。
確かにゲームも一因かもしれませんね。簡単に殺して、生き返ったり、精神が未熟だと影響されるかも。でも、他にも何かあるのかと思ったのですが。
加害者の家族も、特に弟達は親とも引き離されて、同情してしまいます。両親も、自問の日々のようで、いたいたしく感じました。
第二の被害者ですよね。

投稿: めろん | 2008年4月11日 (金) 22時50分

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