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「田村はまだか」

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朝倉かすみ著「田村はまだか」を読みました。

ある雪の日の深夜、ススキノのバーで、5人の男女が、『田村』が来るのを待っている。小学校の同窓会の3次会である。マスターの花輪は、彼らを見守っている。と言うか、観察している。店の常連である、一太と、花輪のひそかな命名による、腕白、コルレオーネ、いいちこ、エビス・・彼らは40歳である。そして、年齢なりのそれぞれの鬱屈を背負っている。

そして、今、彼らは田村の来訪を熱望している。

小学生の田村は、特別な存在だったから。貧しく、家庭にもまぐまれなかったけれど、孤高の風格があった。田村の印象、彼の言葉は、5人の心に深く刻み込まれている。

彼らは、どうしても田村に会いたかった。なかなか現れない田村。それぞれの過去を振り返りながら、ひたすら待っている5人。時折「田村はまだかぁ!」と叫びながら。

面白く読みました。5人のそれぞれありそうなキャラクターも、面白いけれど、何といっても、「田村」のエピソードには、ちょっと胸を打たれました。

自分も、バーで、田村を待っているような気分になります。そして、読んだあと、本当に、「田村」に会いたくなります。

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