« 2010年12月 | トップページ | 2011年3月 »

「忘れられた日本人」

普段小説ばかり読んでいますが、ほかの分野の本も読まなくてはと思っています。成毛眞さんのブログを読んでいるのですが、この方は大変な読書家で、しかも小説はほとんど読まれないようです。いつも書評を見て、興味がある本は読んでいます。テーマが面白そうで、しかも読みやすそうなものを図書館で予約して読みます。成毛さんは本はトン単位で購入すると豪語されていますが、そんなわけにはいきませんから。

「忘れられた日本人」は非常に面白く、感動的でした。著者の宮本常一さんの、熱意と暖かさが伝わってくる本です。と言っても、なんだか分からないので、解説を引用させてもらいます。

『昭和14年以来、日本全国をくまなく歩き、各地の民間伝承を克明に調査した著者(1907~81)が、文化を築き支えてきた伝承者=老人たちがどのような環境に生きてきたかを、古老たち自身の語るライフストーリーをまじえて生き生きと描く。辺境の地で黙々と生きる日本人の存在を歴史の舞台にうかびあがらせた宮本民俗学の代表作。』

ちなみに解説は網野善彦さんです。

取材されたのは今でいう田舎が多く、多くは貧しい農村、漁村です。そのようなところで、人々が黙々と働きながらも、つきぬけたような明るさも持っている事が驚きでした。所謂夜這いと言うのも普通に行われていたようで、当時のあっけらかんとした性のあり方も驚きでした。生業を持てずに放浪する者もいました。そんな生活も驚きで、面白いです。また、多くは文字を読めない老人なのですが、文字を読める人は村の生活を豊かにするために無私の努力を怠らないのです。誰にも知られることなく、功名を求めない生き方はなんと美しいのでしょうか。また、著者の祖父も登場しますが、尊敬と親愛にあふれた文章は暖かい気持ちを与えてくれます。

このような日本人が沢山いたと言う事を私は知りませんでした。まさに忘れられた日本人です。この人々に比べると、現代人が大変薄っぺらく感じられます。生業にほこりと愛着を持っているのも、うらやましく思いました。現代の複雑化した社会に生きる私たちの中でこんなに素朴な喜びを持っている人がどのくらい居るかと考えてしまいます。勿論、昔に戻るわけにはいきませんが、このような生き方があると言う事を覚えておきたいと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「下流の宴」

Photo

林真理子著です。

由美子はごく普通の主婦。翔と可奈と言う二人の子供に愛情を注ぎ、育ててきた。しかし、せっかく中高一貫校に入った翔は勉強が嫌いだと言って、中退してしまい、無気力な生活を送っている。可奈は、豊かな生活をするための手っ取り早い方法として、いい男と結婚するために有利だと思われるお嬢さん大学に進学する。やきもきする由美子。彼女は今は中流に甘んじているが、医者のむすめだと言うプライドも捨てきれない。こんなはずではないと言う思いは募るばかりである。

自重していたのに、思わず「出て行きなさい」と言ったばかりに翔は家出し、どうやらあやしげな女性と暮らしているらしい。可奈の生き方にも違和感はおぼえるものの、認めてしまう由美子。翔は結婚すると言い出し、彼女を連れてくるが、由美子は到底承服できず、見下げた気持ちを口にしてしまう。

まぁ、こんな展開で、いろいろあるわけですが、結構感情移入して読みました。勿論親としての由美子の立場にです。由美子がとんでもない親かと言うと、普通だと思うんですよね。客観的にみればおかしいし、ただの親ばかだし、でも、自分だったらどう出来るかなと思うと、ちょっと自信がない。小説だから、子供たちのキャラは極端に描かれているけれど、今どき、いかにもいそうではある。

幸い、と言っていいかどうか分からないけれど、うちの子供たちはそれなりにちゃんと育ってくれたと思っているけれど、それは運が良かっただけかも知れないと思ったりしてしまう。そりゃあ、私もはっきり言って一生懸命育てました。感情的に叱ったり、もっとこうすればと言う事は色々あるけれど、自分なりには精一杯やったと思っている。でも、この子供たちが自分の子供だったらうまくやれたかと言うとちょっと自信が持てないな。

そう、運が良かったんですね。謙虚にそう思いました。子育て中、または育てた母親にはお勧めかも知れません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

お正月 2011年

明けましておめでとうございます。1年のすぎる速さに驚くこの頃ですが、とりあえずお正月です。去年は旅行で疲れたので、今年は我が家でゆっくり過ごしました。娘と息子も帰ってきて、数日間一緒に楽しく過ごすことができました。

2011_068

元旦の日の出。7時前にうちの東側の窓から撮りました。新宿副都心のビル群を背景に、丁度太陽の上に飛行機雲が出ていました。

2011_071

元日の朝の食事。伝統的なおせちはみんなが食べないので、ローストビーフとスペアリブを作って、あとはお煮しめくらい。そしてお雑煮。

2011_074

元日の夜。夫が腕をふるってくれました。ホタテのパルメザンチーズ焼き、サザエのエスカルゴ風、大トロマグロのスパイシーガーリックソース、かんぱちのお刺身サラダ。とっても美味しくてワインがすすみました。この食材を買うのが大変でした。20分くらいのところに、角上魚類と言う海鮮の店があるのでいつもそこで買い出しするのですが、年末は混むだろうとネットで調べたら、なんと朝の5時開店らしい。夫が頑張って(私はちょっとわけがあって付いていきませんでした)5時ちょうどに行ったら、もう駐車場は満杯で大変な混雑だったそうです。7時ころ行こうかと最初は話していたのですが、それでは売り切れでしたね。考えることはみんな同じですね。

三が日は食べて、ビデオを見たり、ゲームをしたり。ビールを飲んだり、ワインを飲んだり、日本酒を飲んだり。これじゃ、又太ってしまうわ。2年も前から、レコーディングダイエットをやっているのですが、一時は3キロやせたものの去年のお正月でリバウンド。それ以来、ちっとも痩せません。今年こそは、(お正月が明けてから)本気で頑張ります。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2010年12月 | トップページ | 2011年3月 »