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カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ氏の本を2冊読みました。

Kazuoisiguro

5歳で、英国に移住、現在は英国国籍で、日本語は話さないらしいです。英国屈指の文学賞を受賞して、今や国際的に活躍なさっている方です。そんなわけで、本は翻訳によるものです。

「日の名残り」(ブッカー賞受賞)と「私を離さないで」を読みました。

「日の名残り」は、ある執事の物語で、長年仕えた主人がなくなり、2番目の主人に仕えているのですが、有能な使用人を必要としていて、昔の女中頭を訪ねる旅に出るのですが、ロードムービー的な面でも楽しめます。執事と言っても、言葉は知っていても、実際の仕事は良く分からなかったのですが、この本を読むと良く分かります。主人公の信念とプライドには胸を打たれるものがあります。

「私を離さないで」は、先日映画を見ました。本を読んでから思うと雰囲気的には割合良くできていたと思うのですが、物語の残酷さのほうが印象的で、本を読むと悲惨ではあるのですが、詳しい心の機微がわかって、人間の本質が書かれていたのだと納得しました。

この2冊は、テーマもテイストも全く違うのですが、共通しているのは、シーンとした感じを受けながら、心をひきつけてやまない文章の力でしょうか。両作品とも、細かい心の動きが描かれていて、私はあまりそういう描写が続くのが苦手な方だったのですが、つっかえることなくぐいぐい読まされてしまいました。

両方とも、感動的な素晴らしい本でした。この作者の他の作品も読んでみようと思っています。

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